マイナ保険証とこれからの医療

なぜ「廃止」なのか? 混乱の正体と私たちがやるべきこと

🏢1. なぜ「従来保険証廃止」まで踏み込んだのか

日本政府は長年「マイナンバー」を行政の中核インフラにしようとしてきましたが、「任意」のままでは普及しませんでした。

ここがポイント:
「便利だから使って」ではなく、「紙の保険証をなくす」という強い規範を作ることで、国民全員がデジタルID(マイナンバーカード)を持つ状態へ一気に舵を切りました。

これは、行政DX(デジタルトランスフォーメーション)を強制的に進めるための「ショック療法」とも言えます。

📅2. 実はまだ使える?「26年3月」までの暫定措置

ニュースでは「12月廃止」と騒がれていますが、現場の混乱を防ぐための「事実上の猶予期間」が用意されています。

2025年12月2日
法律上、従来の
保険証発行停止
2026年3月末
暫定措置期間
(従来保険証も有効扱い)
2026年4月〜
完全移行
(マイナ or 確認書)
⚠️ 裏側の事情
これは「12月で切れます」と言って病院窓口でトラブルが起きないようにするための、国と医療機関による「実務的なソフトランディング(妥協案)」です。

🎫3. 「資格確認書」というセーフティネット

マイナ保険証を持たない人・使えない人が医療を受けられなくなることはありません。以下の3段構えになっています。

① 基本:マイナ保険証(マイナンバーカード)
持っていない人は? ↓
② 救済:資格確認書(申請または自動送付)
それも忘れたら? ↓
③ 暫定:2026年3月までは従来の保険証も有効

💰4. マイナ保険証のメリット:高額療養費制度

政府がマイナ保険証を推す最大の理由は、手続きの自動化による「生活者のメリット」です。特に高額な医療費がかかった時、その差は歴然です。

項目 従来の保険証・資格確認書 マイナ保険証
窓口での支払い 一度、高額な全額を支払う必要あり(※) 自己負担限度額まででOK
(自動適用)
手続き 後日、役所に申請が必要 手続き不要

※「限度額適用認定証」を事前に役所で取得していれば従来証でも安くなりますが、その手間がかかります。

📢5. なぜここまで批判されたのか

「マイナ保険証=危険・失敗」というイメージが広がりましたが、冷静に見る必要があります。

本質的な問題:
方向性(デジタル化)は正しいものの、「国民への説明」と「現場への導入設計」が稚拙だったことが、不信感を招く最大の原因でした。

6. 私たちが今やるべきこと

制度の是非はともかく、生活者として「医療にかかれないリスク」をゼロにするために、以下の点を確認しておきましょう。

結論:
2026年3月までは大きな混乱なく受診できます。
その間に、デジタルへの対応(マイナ保険証の準備)を済ませておくのが、最も賢い「自衛策」です。